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第4回 「食」の勉強会 『この指とまれ』 2006年1月19日 松田勇二講師のご講演テキスト (ご本人のご了解を得て掲載しております) |
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| 「食の大切さを知ろう〜地産地消と食育〜」 |
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| 福井県食の安全安心課 主任 松田 勇二 1 食と健康の実態 ・肥満が増加(生活習慣病予備軍) ・朝食の欠食、孤食、生活習慣の乱れ(夜型人間) ・コンビニ食・加工食品(油脂、食品添加物) ・清涼飲料水等の多飲(甘さへの執着) ・米国産牛肉の再開(BSE) ・鳥インフルエンザの国内発生 2 何を食べるとよいか=地産地消の大切さ ・ヒトの食性(爪、運動能力、歯、胃腸の長さ、消化酵素) ・風土から考えられる日本人の主食 ・旬(季節)の食べ物と健康の関係 3 食育の大切さ ・食への関心は「生産」を知ることから 農産物直売所、トレーサビリティ、産地見学会 ・「食」から伝えられることは無限大→食や生活の伝承者 朝食、弁当(おにぎり)に手をかける(親の愛情) ・「もったいない」は心を育む |
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| 食の現状と食育 〜親の愛情は食から〜 |
| (1)コンビニ食で事件が 福岡県内の養豚農家で、母豚にコンビニ弁当やおにぎりを餌代わりに与えていたら、母豚のお産で死産が相次ぎ、生まれても奇形や虚弱体質で死んでしまった。 人間で言えば、3食とも高脂質・濃い目の味付・少ない野菜・食品添加物の多用などのコンビニ弁当を食べているのと同じこと。豚の身体の構造は人間に近いという。 (2)加工食品の添加物は とんこつラーメンの作り方は、塩+化学調味料+大豆などを塩酸でとかしたタンパク加水分解物+風味をだすポークなどのエキス+ニンニク+タマネギなどを混合。 さらに、長浜ラーメン風に白濁させるため脱脂粉乳、しつこさを押さえさっぱりした後味にする酸味料、とろみを出す増粘多糖類を次々と加えて、お湯を注げば出来上がり。 このような、添加物を駆使して安い食材を提案している、おいしい味の組成に代替品でいかに近づくかが加工食品メーカーの考え。誰が悪いともいえない。 (3)「母親」対「食品メーカー」 「おかあさんのおにぎりより、コンビニの方がおいしい。」という子どもが増えている。添加物まみれの食品や惣菜でつくる家庭料理に舌が慣らされてしまった結果といわれている。 よく、スポーツ少年団や部活動に熱心な親でも、子どもに手づくりのおにぎりも持たせず、お金を渡してコンビニのおにぎりを買うよう奨めている姿を見かける。 このような食事をかけがえのない子供たちに食べさせていいものだろうか?知らず知らずのうちに子どもたちの将来を親自らが絶とうとしていないだろうか? (4)熊本県水俣市の水俣病患者さん(母親)の話 子どもの運動会の時、不自由な身体でやっと形になったかならないかのおにぎりを握り重箱に詰めて持たせた。母親は、子どもは恥ずかしいからきっと食べてくれないと思っていたそうだ。昼食のとき、その子どもはボロボロのおにぎりをおいしそうに手ですくって食べてくれ、ありがとうって言ってくれたそうです。その母親は、この時ほど生きていて良かったと思ったことは無かったそうです。 (5)家庭でできること 「食育」って言葉の意味は広く漠然としているけれど、親の愛情の見せ所。なにか出来ることがあるはずです。買い物に行った時、添加物の多く入った食品を選ばない。コンビニ弁当やおにぎりは、表示ラベルを見る。惣菜を買ってきても、近くで採れた野菜(新鮮な野菜やきのこは添加物を出してくれる)を使った1品を加える。家族で芋掘り体験に行く。なによりも楽しい会話のある夕食をともにする。たまに子どもと料理を作ってみる etc 良い高校・大学に入れることも、塾やスポーツ教室に入れることも大切。でも、ほんとうに大切なことは、親も子も「食」に関心を持ち、「食」を通して「子どもたちが健全な心と身体を育んでくれる」ことではないでしょうか。根っこを育てないと。 松田 勇二 文責 |
| 食と地産地消の大切さ 〜ヒトは何を食べたらいいの〜 |
| (1)無人島で何を食べることができるか 「ヒト」という動物が餌をとることを考えてください。道具も持たないヒトが、ライオンやチーターのように他の動物を捕まえれますか。自分の身体能力の中で、力いっぱい走ってきれいな丸い爪で獲物を捕らえることは困難です。 それじゃ、何を自力で入手できるでしょうか。私たちの周りに育っている草や木の実なら誰でも可能です。ヒトの食べ物は「植物」に限定されてきませんか。 (2)歯に注目 ライオンやトラなどの肉食動物は獲物を捕まえて肉を噛み千切る犬歯(キバ)が発達し、ウシやウマなどの草食動物は植物を砕く臼歯がほとんどです。このように、動物の歯や顎の構造から何を食べたらいいかがわかります。 ヒトの歯は、前歯2本、犬歯1本、臼歯5本 の割合で上下左右あり、野菜を噛み切る前歯が2〜3割、肉・魚を噛み千切る犬歯は1〜2割、穀類・豆類などをよく噛み砕く臼歯が6割と考えられます。日々の食生活も穀物中心が理想的ということです。 (3)胃腸の長さに注目 肉食動物のライオンは胃腸が短く、草食動物のウシは腸が長い(60m)と言われています。同様に、肉食文化の欧米人も胃腸が短い(4m)ため胴が短く足が長いです。一方、穀類や野菜が中心の食生活である日本人は腸が長い(7m)ため胴が長く足が短い体形です。 これは、草食動物にとって、穀物や野菜は「食物繊維」が多く腸でゆっくり消化する必要があります。逆に、肉類は腸内に長く留まっていると腐ってしまいます。 腸の長い日本人が、能力以上に肉類を多く取ると、腸内で腐敗が起こりやすく、有害ガスを発生させてしまうのです。 (4)風土にあった食生活 ヒトの起源は熱帯地方といわれており、そこの原住民はイモを主食としています。また、亜熱帯から温帯に住む我々日本人は米を主食としています。さらに、温帯から亜寒帯では小麦、さらにはライ麦がパンやパスタとして食されています。 さらに北ヨーロッパや標高が高く寒い地方では、主食となる穀類が育ちにくく、ウシや山羊を飼って肉類や乳製品を代用として食べるようになりました。 このように、ヨーロッパ人は何万年もかけて淘汰されて身体ができあがってきています。しかし、我々日本人は、わずか40〜50年の間に肉食中心の食生活に変化したため、身体に適合せずアレルギーや生活習慣病が増えてきているのです。 (5)旬は健康の源 最近、よく「地産地消」を耳にするようになり、良く知られるようになりました。一方、「地元の農産物も国産ならあまり変わらないのでは」「地元のものでも農薬を使っていて安全とはいえないから海外から有機農産物を購入する」「夕張メロンのようなブランドはやっぱりおいしい」と耳にします。 私たちは、春・夏・秋・冬と四季の変化の中で生活しています。早春に採れる山菜や菜花などは冬に身体に溜まった老廃物を出し、活動的に切り替えれるような成分(苦味・えぐみ)を含んでいます。梅雨の時期は身体が疲れやすく、タマネギ・ニンニク・ラッキョウなどユリ科の植物から、硫化アリル(アリシン)など疲労回復物質を得ることができます。夏には、ビタミンC・カリウムなどの汗とともに排出され不足しがちな成分を多く含むトマト・ピーマンなどのナス科、キュウリ・スイカなどウリ科が多く、これらの補給と身体を冷やす役割をしてくれています。秋のイモ類・穀物は冬に備えて養分を蓄えたり、冬にはダイコン・ニンジン・ゴボウなどの根菜類は身体を温めてくれます。 地元の農産物は、私たちの身体を環境の変化から健康に保ってくれるような大切な役割を担ってくれているのです。私たちは、生活をともにしている地元のものを食することにより、これらの恩恵を得られ健康に生活できるのです。 (6)福井は食材の宝庫 私たちの住んでいる福井は、海・山・里・川の豊かな自然に恵まれ、良質の食材が手に入りやすいところです。このような食や食材を育んだ福井の土や水・空気を感じて食することができる環境はすばらしいことです。 豊かな食を通して私たちの身体を支えてくれている農産物・この地域・人々に感謝し、家庭菜園に勤しんだり、農産物直売所で旬を感じてみたり、農家とのふれあいを通して農業の大切さを知ってみてはいかがでしょうか。 私たち、食の安全安心課の職員も、生産者や農林水産物の情報を提供したり、出前講座などで食の安全安心についてわかりやすくお話するなど、皆様とともに食の大切さを考えていけたらと思っています。 松田 勇二 文責 |
ファームビレッジさんさん
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TEL. 0776-52-3354 / FAX. 0776-52-3364
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2001.12.8作成